銀嶺の果て
痩せて長い前髪をハラリと垂らしたその若い男は、ガキみたいに口を尖がらせては喧嘩腰に文句を言い、凄む仕上げに唾を吐く。不遜で粗暴で思いやりの欠片もないが計画を遂行する一貫性と実行力はある。敏郎さん演じる江島はそんな男。敏郎 […]
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les quatre cents coups
もう12月。早い。来年は没後20年、敏郎さんが徐々にキテる。ハリウッド殿堂入り、ドキュメンタリー映画の公開、だがそれらは海外発信であり、未だ国内ブレイクの機運は低い。何の気なしに使われる「世界のミフネ」という常套句、海外 […]
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4Kの侍
今年の10月、4Kになった『七人の侍』が劇場公開される!!! 見るべし! 『七人の侍』乞うご期待!! と 3月に発表されてから待つこと半年以上、ついに今日、TOHOシネマズ新宿で観てきた。 何度も観た […]
新馬鹿時代 前篇⋅後篇
戦後間もない日本。悲惨な敗戦の後であっても日常に戻って生きていかなくてはならない。強かに適応していく当時の日本人の姿。戦後のドサクサ、無法のホツレに新たな縫い目が走る。敏郎さん演じる大野産業の若き社長大野源三郎も度胸一つ […]
東京の休日
山口淑子芸能生活20周年記念作品であり彼女の最後の映画出演作となる本作は、お祝い気分と愛惜の情が入り混じった不思議な作品である。山口淑子演じるメリー川口は米国に拠点を置く有名なファッションデザイナー。その彼女が生まれ故郷 […]
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『赤ひげ』の役者
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mifunedude
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November 17, 2017
– あの役者の名前がどうしても思い出せない – どんな作品に出てるの? – 『赤ひげ』とか – 三船敏郎? – いや違う、なんて言ったかなあ、『蜘蛛巣城』にも出 […]
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杯に雨音
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mifunedude
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August 16, 2017
ここ3年、終戦記念日には『日本のいちばん長い日』を見ている。 今年は今まででいちばんリアルに作品のメッセージを耳に聞いた気がする。 最初は無視していた黒沢年男演じる畑中少佐の無念にも年々耳を貸せるようになっている。 ただ […]
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酔いどれ船の舵を切れ
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mifunedude
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June 15, 2017
6月は敏郎さんがニューフェイスオーディションを受けた月である。 暑くも寒くもない、丁度一年の半分で始まりからも終わりからも遠い、台風の目のように静まり返ったニュートラルな時分。気の進まぬオーディションという名の品評会 […]
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Mifune Beach
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mifunedude
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April 14, 2017
今年最初の驚きは仲代さんがツイッターを始めたことだった。 仲代さん主演6月公開の映画『海辺のリア』の宣伝を兼ねてのコラボアカウントとのことだが、キッカケはどうあれ快挙である。あの卯之助がツイッターを始めるとは全く思いもよ […]
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72071km
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mifunedude
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April 1, 2017
ベストショットは泣き濡れた寝顔。 完ぺきな顔。 愛と憎しみの彼方へ(1951) – 坂田五郎 完ぺきな友人。 男ありて(1955) – 矢野光男 ベストドレッサーの憂鬱。 霧笛(1952) […]
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いつか見た森雅之
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mifunedude
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February 11, 2017
敏郎さんの共演者の中で森雅之は別格である。 森雅之は敏郎さんと面と向かって相対する存在。『羅生門』での共演は男の色気の両極、これ以上ない魅力の補完だった。敏郎さんが猛々しく生(性)を発散させている向かい側で、内面を抑 […]
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初めてのようにはいかない
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mifunedude
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December 24, 2016
今日は敏郎さんの命日。 命日には出演作品のDVDを見ながら酒でも飲んで敏郎さんを偲ぶ。 去年は『血と砂』を見た。今年は何を見ようか。 特別な日以外にも敏郎さんの映画は見るのだが、手元にある作品は既に何度も見ていて […]
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アーモンドロカ
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mifunedude
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August 9, 2016
”素敵だったわ!男らしくって!” 29歳の敏郎さんなんて、そりゃあ最高に素敵で男前だろう。 2014年に亡くなった女優淡路恵子の『死ぬ前に言っとこ』という口述本を読んだ。この方、相当波乱万丈な人生を送っている […]
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五社協定とプログラムピクチャー
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mifunedude
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June 8, 2016
敏郎さんの出演作を何本も観続けるうち、軽い違和感を覚えるようになった。 出演者がカブリまくってるぞ、と。 例えばある作品で敵のギャング役で共演した平田昭彦が、別の作品では軍服の頼れる軍参謀役として共演、みたいな。 […]
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演技の幻想
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mifunedude
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April 7, 2016
1945年7月に撮影されたとみられる敏郎さんの写真=三船プロダクション所蔵 三船プロ、くまもと戦争遺跡・文化遺産ネットワーク提供 国際的映画俳優として活躍した三船敏郎さん(1997年に77歳で死去)の旧陸軍時代のものとみ […]
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偉人は氷山の一角
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mifunedude
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February 5, 2016
昨年、BS朝日『昭和偉人伝』という番組の2時間スペシャルで敏郎さんが取り上げられていた。昭和の偉人イコール戦後の日本を盛り立てた人物。敏郎さんは間違いなくそういう人物だ。 日本は凄く変わった。日本人も変わった。敏郎さ […]
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命日
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mifunedude
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December 24, 2015
『昭和偉人伝』の最後のほうで、敏郎さんが永眠、その出棺の時の映像が流れた。 初めて見たその映像が想像以上にショックで、思わず涙が出た。 出棺の現場にタイムスリップしたかのような、目の覚めるような悲しみ。 今日は敏郎さ […]
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雨あがる幕あがる
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mifunedude
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December 5, 2015
日本博物館創立者で画家でもあるハンガリー人のドマ・ミコー氏が、映画『雨あがる』で父を彷彿とさせる殿様役を演じた三船史郎さんにインタビューした2012年の記事が面白い。父と息子の歳月にミーハー気分の入る余地はなし。偉大な父 […]
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なにをおもう知るや志村喬の秋
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mifunedude
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October 4, 2015
フィルムセンターにおいて『生誕110年映画俳優 志村喬』と銘打って、志村喬さんに関する様々なコレクションの展示と出演作品の上映会が催されている。300人ほど入る大ホールでの上映会、プログラムには『醉いどれ天使』『野良犬』 […]
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軍人と無精髭
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mifunedude
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August 3, 2015
日本の夏は先の戦争について思いを巡らすのが常。 私も今年は敏郎さんに惚れたおかげで「戦争映画」を少なからず鑑賞した。 戦争が終わった時、ざまあみやがれ!と誰にともなく言い放った敏郎さん、戦争映画に出演し演じるというの […]
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He must loves you.
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mifunedude
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June 2, 2015
当然ながら敏郎さんも最初から渋く苦みばしってたわけではなく、若い頃があったわけで。 新しくファンになった自分のような人間は、この当たり前な事にコトサラ感嘆する。それだけ敏郎さんのパブリックイメージは偏っている。 […]
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敏郎さん、お誕生日おめでとう!
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mifunedude
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April 1, 2015
ファンになって日が浅いので敏郎さんの生い立ちに詳しくない。ただ、自分が世話した少年兵を特攻の空に見送るような日々を過ごし、特攻隊基地で終戦を迎えたことは知っている。私には想像もつかない経験。自分の事より国の事を考えなけれ […]
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三船敏郎
はじまり
mifunedude.tokyoについて
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三船敏郎 Up-to-Date
映画館に人を呼ぶポスターと宣伝の魔力
キネマ写真館 2016.3.31公開
世界のミフネと呼ばれた男
三船敏郎 映画デビュー70周年記念展
東急百貨店本店 2017.10.19~31開催
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quote
刺身にしてやる!
なぜ野郎を連れてきたんだ?!
あの小屋で二人で寝ていやがった
私が生涯を尽くし
命を縮めてまでした苦悩を
言えというのか
達者なのは馬ばかりではない
武芸十八般何をやらしても達者だ
まあ聞きたまえ
こんな嘘がつけると思うかい?
もう月なんか見ちゃいかん
左遷です、
汚職の片棒担いだ札付き刑事です
馬鹿野郎、馬喰は一代で沢山だ
おぬしら、もう負けておるぞ
無理だな
ここでは誰も彼もが
よい心地で死を待ってる
切っても切られても俺とお前だ
存分に来いっ!!
立合ってみるまでもない、それに某
抜き胴をあまり得意とせんのでな
拙者にとっては掛け替えのない城
その城へ帰り膝小僧でも抱いて寝る
気ままにな
他流のものが立合いを申し出でおる
暫く退け
つぶしてしまえっ!
そんなケチのついたもの、
いらん!!
ネコババいたすのじゃ
人を殴っておいて
不服そうなツラすんなよ
これはこれは
珍しい町言葉でらっしゃる
もし会えなくなっても
どこかの橋の上でお互いに待とう
あいにくだが
私は人を殺したことは一度もない
奥さん、僕のこと好きなんでしょ?
甲板のジープは大丈夫か?
いいよ、左翼はいいよ
右翼タンクだけいっぱいにしてくれ
勝ち負けは時の運だ
剣は心なり、剣を学ぶ者は心を学べ
心正しからざる剣は邪剣だぞ
こうしてみるとおめえも
まんざら捨てた女でもねえや
貧乏がなんだ
ひとりぼっちがなんだ
来やがった、来やがった!
待て!たった一言、言っておく
男は死に際が大切だとな
こいつら、営倉だっ
重営倉だあーっ!!
俺が今見ていたのは夢だ
大きな夢だ
小杉曹長、意見具申!
僕は別に、
ただ歳をとっただけですよ
死ぬとは限っていません
俺の夢に色気は邪魔だ
孫みてぇな女の子に
鼻毛読まれてりゃ世話ねえや
本当の祇園太鼓は
なかなかこげなもんじゃない
放っておけば
ヤケになって虎や狼になる
女房の博多帯なんですがね、
たまげましたね高いのには!
前科者だって、なれるじゃねえか
俺と…夫婦によ!
冷える冷えるとは思っていたが
桃の節句にしては